ギックリ腰(60代、男性)

昨年の夏に腰痛で来院されたこの患者さん。
お孫さんを抱っこしていて人生で初めての腰痛を経験し、娘さんのご紹介で当院に起こし頂きました。
先日、この方からお電話があり、また腰を痛めたのでみて欲しいということでした。
今回は暖かくなったので車のタイヤ交換をご自分で作業していたところ徐々に痛みを感じ始め、一日経ってみるとさらに痛みが増してきたので慌てて来院となりました。
お体の状態としては、
●歩くのが辛そう
●寝返りをうつと腰に痛みが出る
●体を真っすぐに伸ばしにくい
というような、腰痛の症状としては中程度の状態でしょうか。
痛みの原因としては、
●タイヤ交換で腰(骨盤、股関節)に負担をかけた
●しゃがんだ姿勢での作業
が主な原因だと思われます。
痛くなった要因、状況、症状の度合いなどから考えると軽いギックリ腰のようです。
ギックリ腰と聞くと、「ギクッ!」 「ピキッ!」っと瞬間的に痛くなって動けなくなる、というイメージかもしれませんが、実はギックリ腰には別のパターンもあります。
それが今回のこの方のように、時間が経つにつれて段々痛みが増していく「ジワジワ型」のギックリ腰です。
この場合、ギックリ腰だとは気づきにくく、湿布を貼ったり安静にして過ごしたりしながら痛みがひくのをひたすら待つ、という対処になることがほとんです。
時間が経てば痛みは徐々に緩和されていきますが、痛みの原因は残りまた何かのちょっとしたきっかけで再発しやすくなります。
早めに対処し、痛みと原因を早く取り除く事が理想的です。
前回の施術で腰がかなり楽になったので、この方は迷わずすぐに来院されました。
今回の症状は、寝返りをうった時に瞬間的にズキッと痛みが走るのが特徴的でした。
循環を改善し骨盤の矯正までが終わった時でもまだその痛みがありました。
こういうタイプの方は最後の決め手は股関節の矯正です。
痛みは腰にあっても、原因もそこにあるとは限りません。
そこで股関節を矯正して立って頂くと痛みはほとんど無くなりました。
それまでの痛みの記憶が残っているせいか、腰を伸ばす時になんとなく不安な感じがするということでしたが伸ばせなくはありません。
9割方改善しましたが、体の状態を安定させるため1週間後にもう一度矯正をしました。
その時は若干痛みがあるものの普通に歩けるし寝返りもうてます。
そして前回と同様に下半身の矯正。
基本的に腰痛の場合、痛みの強い個所に触りません。
ですので今回も腰には一切触りません。
 
矯正後に立ち上がって頂くと、痛みや不安感もなくなりました。
痛みが出て来院されたのが早かったので、今回の場合2回の施術で終了です。
タイヤ交換はしばらくありませんが、これからの時期気を付けなければいけないのは”草取り”です。
草取りをしてジワジワ型のギックリ腰になる方が非常に多くなります。
庭の手入れで草取りをされる場合は十分注意が必要です。