肩こりから頭痛・吐き気まで出るのはなぜ?——肩を揉む前に見てほしい「肩甲骨と肋骨」

肩こりから頭痛や吐き気が出る原因を、肩甲骨と肋骨の動きに注目して解説する整体コラムのイメージ画像

「肩こりが酷くなると、週に一回はマッサージで肩をほぐしてもらわないと、吐き気がして戻してしまうこともあったんです」

当院に来られた50代の主婦の方は、若いころからずっと、そんな状態とつき合ってこられました。肩こりから頭痛が起きる。ひどいときは吐き気まで出る。それでも「肩こりだから仕方ない」と、マッサージでしのぐ毎日だったそうです。

実は、肩こりに伴う頭痛や吐き気は、肩こりとは別の不調ではありません。同じ根っこから、段階的に強まって出てくるものです。このコラムでは、当院での実際の施術例をもとに、肩こりから頭痛・吐き気まで出てしまう仕組みと、肩を揉む前に見てほしい場所についてお伝えします。

目次

まず確認してほしいこと——整体で向き合える頭痛、病院を優先すべき頭痛

本題の前に、大切なことをお伝えします。頭痛や吐き気の中には、すぐに医療機関を受診すべきものがあります。次のような場合は、整体ではなく、まず病院を受診してください。

  • 突然、今までに経験したことのない激しい頭痛が起きた
  • 手足のしびれや力の入りにくさ、ろれつが回らない、物が二重に見えるなどの症状がある
  • 発熱を伴う、または首が硬くて前に曲げにくい
  • 吐き気が強く、何度も吐いてしまう
  • 頭を打ったあとから頭痛が続いている

また、こめかみのあたりがズキンズキンと脈打つように痛み、動くと悪化する、光や音がつらいといった頭痛は「片頭痛」の特徴で、吐き気を伴いやすいことが知られています。こうした頭痛が続く場合も、一度医療機関で相談されることをおすすめします。

整体が力になれるのは、首や肩の緊張が関わっている頭痛です。頭全体や後頭部が締めつけられるように重く痛み、肩こりがひどくなるほど頭痛も強くなる——そんなタイプの頭痛が、このコラムのテーマです。

頭痛も吐き気も「肩こりの延長線上」にある

当院では、肩こりに伴う頭痛や吐き気を、肩こりが段階的に強まった結果だと考えています。肩が重い、首の付け根が張る、頭が痛くなる、胃が重くなり食欲が落ちる、そして吐き気が出る。首や肩の緊張が限界に近づくにつれて、不調は一段ずつ上がっていきます。

実は私自身も、首や肩の凝りや緊張がひどくなると、吐き気まではいかなくても、胃が重くなって食欲がなくなってきます。施術者として多くの方の体に触れてきた経験と、自分の体の感覚の両方から、吐き気はこの延長線上にあるものだと感じています。

いま、ご自分がどの段階にいるかを振り返ってみてください。「頭痛だけ」「吐き気だけ」と切り離して考えるのではなく、肩こりの強さのサインとして受け取ることが、根本から見直す第一歩になります。

首の筋肉は「肩甲骨と肋骨」から生えている

では、首や肩の緊張を限界まで高めているものは何でしょうか。ここで知っておいてほしいのが、首の筋肉がどこについているか、です。

首から頭を支える筋肉の多くは、首だけで完結していません。たとえば僧帽筋(そうぼうきん)は後頭部から肩甲骨や鎖骨へ、肩甲挙筋(けんこうきょきん)は首の骨から肩甲骨へ、斜角筋(しゃかくきん)は首の骨から胸の上のほうの肋骨(第1・第2肋骨)へとつながっています。つまり首の筋肉は、肩甲骨や肋骨から「生えている」のです。

そのため、肩甲骨の位置がゆがんだり、胸の上のほうの肋骨や背骨(第1〜第3胸椎あたり)が前に傾いたまま固まったりすると、首の筋肉は下から引っぱられ続けます。当院では、肋骨や肩甲骨がゆるめば、首は自然とゆるんでくると考えています。

テントの張り綱を思い浮かべてみてください。綱をいくら手でゆるめても、地面に打った杭の位置がずれていれば、綱はすぐにまたピンと張ってしまいます。首の筋肉が綱、肩甲骨や肋骨が杭です。肩だけを揉んでも頭痛がくり返すのは、杭がずれたままだからです。

【症例1】毎日の頭痛が2回の施術で消えた、デスクワークの40代女性

パソコンを使ったお仕事をされている40代の女性は、毎日のように頭痛と肩こりを感じていました。長時間のパソコン作業で、肩甲骨が前に引き出されたまま固まっていたのです。

施術では首を中心に触るのではなく、肩甲骨、特に肩甲胸郭関節(けんこうきょうかくかんせつ:肩甲骨が肋骨の上を滑るように動く部分)を中心に整えていきました。その結果、2回の施術で頭痛が解消されました。張り綱の杭にあたる肩甲骨が本来の位置と動きを取り戻したことで、首にかかっていた引っぱりがなくなったと考えられます。

【症例2】週1回のマッサージが手放せなかった50代女性

冒頭でご紹介した50代の主婦の方は、来院時、肩も背中もガチガチの状態でした。週に一回マッサージでほぐしてもらうと一時的には楽になるものの、しばらくするとまた限界まで張りつめ、吐き気が出る。そのくり返しだったそうです。

マッサージで綱をゆるめても、杭がずれたままなら、綱はまたすぐに張ってしまいます。そこで当院では、まず土台となる骨盤や背骨から整え、そのあとで肋骨や肩甲骨へと施術を進めていきました。6回ほどの施術で吐き気を感じることはなくなり、長年の肩こりも和らいでいきました。

肩こりをほぐしてもすぐ戻ってしまう理由については、こちらのコラムで詳しく解説しています。

当院が首から触らない理由

頭痛があると、つい首や頭を揉みたくなります。しかし当院独自の整体法では、頭痛を伴う肩こりの方でも、いきなり首から触ることはしません。まず骨盤、次に背骨と肋骨、そして肩甲骨と、体の中心から順番に整え、首は最後に必要な分だけ調整します。

杭を正しい位置に戻してから綱を整える。この順番を守ることで、首の緊張が自然とほどけ、頭痛や吐き気がくり返しにくい体に近づいていきます。また、肩や首が楽になっても頭の重さが残る方には、必要に応じて頭蓋骨の調整も行っています。強い力は使わず、やさしく整えていく施術です。

まとめ

肩こりに伴う頭痛や吐き気は、首や肩の緊張が限界に近づいたことを知らせるサインであり、肩こりの延長線上にあるものです。首の筋肉は肩甲骨や肋骨から生えているため、首だけを揉んでも、土台がずれたままでは緊張はすぐに戻ってしまいます。毎日の頭痛が2回の施術で消えたデスクワークの女性も、マッサージが手放せなかった主婦の方も、変化のきっかけは首ではなく、肩甲骨や背中の骨格を整えたことでした。ただし、突然の激しい頭痛やしびれを伴う場合などは、まず医療機関を受診してください。そのうえで、肩こりからくる頭痛や吐き気にお悩みの方は、一宮市の整体院アクシスにご相談ください。あなたの頭痛がどこから来ているのかを、全身を確認しながらわかりやすくご説明します。

この記事を書いた人

整体院アクシス 院長 笹井公詞

2005年11月、一宮市に「整体院アクシス」を開院。整体師歴23年。
腰や肩の痛み、手足のしびれ、膝痛など、体の不調に苦しむ人のために、骨格矯正を中心とした整体施術で地域に貢献。これまで延べ45,000人以上のお客様の健康に携わる。

院名:整体院アクシス
住所:愛知県一宮市富士3丁目9-18
TEL:0586-25-5707
HP :https://hcc-axis.com/

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