動いていないのに腰がじんじんする・夜も痛い——慢性化した腰痛で起きている『痛みを感じやすい体』の正体

夜の寝室で腰を押さえて痛みに耐える女性と、「動いていないのに腰がじんじんする・夜も痛い——慢性化した腰痛で起きている『痛みを感じやすい体』の正体」というタイトルが配置された腰痛コラムのヘッダー画像。

「動いていないのに腰がじんじんする」「夜、布団に入ってからも腰が気になって、なかなか寝つけない」——体を動かしたときに痛むのはまだ分かるけど、じっとしているのに痛むのはなぜだろう?そう感じている方は少なくありません。しかも、こうした安静時の痛みは長く続いていることが多く、「もうずっと治らないのではないか」という気持ちの重さも一緒に抱えてしまいがちです。このコラムでは、安静にしていても腰が重だるい・痛むのはなぜなのか、その理由をお伝えします。

目次

動いて痛い腰痛と、安静時に痛い腰痛は「別物」

腰痛の多くは「動作時痛」と呼ばれるもので、前かがみになったとき、立ち上がるとき、振り向いたときなど、特定の動きで痛みが出ます。これは、その動きで負担のかかる場所がはっきりしているタイプの腰痛です。

一方で、じっとしていても痛む「安静時痛」は、これとは性質が異なります。動いていないのに痛むということは、痛みを感じる場所の問題というより、「痛みの感じ方そのもの」が変わってきているサインであることが多いです。これは腰痛が長引いたときに起こりやすい変化です。

なお、安静時や夜中の痛みが続いている場合、念のため一度、医療機関で検査を受けておくと安心です。多くは筋肉や関節由来のものですが、まれに他の原因が隠れていることもありますので、まだ検査を受けていない方は確認しておくとよいと思います。

「痛みを感じやすい体」になっている——神経の過敏化

腰痛が長く続くと、痛みの信号を伝える神経がだんだん過敏になっていきます。本来なら痛みとして感じないような弱い刺激にも、神経が過剰に反応してしまうようになるのです。これが「動いていないのに腰がじんじんする」という状態の正体のひとつです。

音量つまみが上がりっぱなしのスピーカーのようなものです。小さな音(弱い刺激)を入れただけでも、大音量(強い痛み)で鳴ってしまう。つまみを適正な位置に戻してあげない限り、ささいなことで痛みが鳴り響いてしまいます。

この神経の過敏化は、腰痛が長期化するほど起こりやすくなります。なぜ何年も腰痛が良くならず慢性化していくのか、その仕組みについてはこちらのコラム「何年も続く腰痛が良くならない本当の理由」でも詳しく解説しています。

体液循環の低下が炎症を「溜め込む」

骨格のゆがみや筋膜の硬さが長く続くと、その周辺の血流やリンパの流れが滞ります。血流やリンパには、体の中で生まれた炎症性物質(痛みのもとになる物質)を流し去る役割がありますが、流れが滞ると、本来流れていくはずのこれらの物質が関節のまわりに溜まり続けてしまいます。

流れている川の水はきれいですが、流れの止まった水たまりは時間とともに濁っていきます。体液の循環も同じで、流れが滞った場所には老廃物や炎症性物質がよどんで溜まり、それが重だるさや痛みとして感じられます。

特に夜、横になって安静にしている間は、体を動かさないぶん循環がさらに低下します。そのため、日中より夜のほうが症状が強くなったり、「朝方に腰の痛みで目が覚める」ということが起こりやすくなります。「夜になると腰が気になって眠れない」のは、気のせいではなく、こうした循環の仕組みが関係していることがあります。

自律神経の乱れと「天気が悪い日に痛む」理由

慢性化した腰痛は、自律神経(体を無意識に調整している神経)の乱れとも深く関わっています。痛みがあると眠りが浅くなり、睡眠が乱れると自律神経のバランスが崩れ、その結果さらに痛みに敏感になる——という悪循環が生まれやすいのです。

「天気が悪い日や、雨が降る前に腰が痛む」という方も多いですが、これも気のせいではありません。気圧の変化は自律神経に影響を与え、炎症を抱えた関節の状態にも作用すると考えられています。天気によって症状が変わるのは、それだけ体が敏感な状態になっているサインとも言えます。

慢性化した腰痛に見られやすいサイン

・動いていないのに腰がじんじん・重だるく感じる
・夜、布団に入ってからも腰が気になって寝つきにくい
・朝方に腰の痛みや重さで目が覚めることがある
・天気が崩れる前や雨の日に症状が強くなる
・痛み止めや湿布が以前より効きにくくなってきた

「安静にすれば治る」「マッサージでほぐす」が当てはまらない理由

ぎっくり腰のような急性の腰痛では、発症直後しばらくは安静が必要です。しかし、慢性化した安静時痛の場合は事情が違います。動かなさすぎることで体液の循環がさらに低下し、そして、関節や筋肉も柔軟性が低下し、神経の過敏な状態も維持されてしまうため、「ただじっと安静にしている」だけでは悪循環から抜け出しにくくなります。

かといって、マッサージで腰をほぐすだけでも解決しにくいのがこの段階です。一時的に気持ちよく楽になっても、根本にある骨格のゆがみや筋膜の硬さが残っていれば、体はまたすぐに元の状態に戻ってしまいます。マッサージを受けてもすぐ戻ってしまう方には、ある共通点があります。詳しくはこちらのコラム「マッサージを受けてもすぐ戻る人の体の共通点」でも解説しています。

大切なのは、「我慢して無理に動かす」のでも「ただ安静にする」のでもなく、日常の動作はなるべく行い、適切な範囲で体を動かしながら、根本にあるゆがみそのものを整えていくことです。これによって、滞っていた循環が戻り、体の適度な柔軟性も出てきて、過敏になっていた神経も少しずつ落ち着いていきます。

当院のアプローチ

一宮市の整体院アクシスでは、安静時にも続く腰の重だるさ・痛みに対して、骨盤や背骨のゆがみを整える骨格調整、硬くなった筋膜をゆるめる施術、そして滞った体液循環を促すアプローチを組み合わせて行います。「痛みを感じやすくなってしまった体」を、少しずつ「回復できる体」へと戻していくことを目指します。

「夜ぐっすり眠れるようになった」「朝、腰の重さで目が覚めることがなくなった」——そうした変化を実感していただける方が多くいらっしゃいます。長く付き合ってきた腰の重だるさも、あきらめる必要はありません。

この記事のまとめ

動いていないのに腰がじんじんする、夜も腰が気になって眠れない——こうした安静時の痛みは、特定の動きで痛む腰痛とは性質が異なります。腰痛が長びくことで神経が過敏になり、「痛みを感じやすい体」になっていることが、その背景にあります。安静時や夜間の痛みが続く場合は、念のため一度医療機関で検査を受けておくと安心です。

骨格のゆがみや筋膜の硬さによって体液の循環が滞ると、炎症性物質が関節まわりに溜まり、重だるさや痛みにつながります。夜中は循環がさらに低下するため、夜や朝方に症状が強くなりやすいです。さらに、痛みと睡眠の乱れ、自律神経の乱れが互いに影響し合うことで、天気の変化にも敏感な状態がつくられてしまいます。

慢性化した安静時痛は、ただ安静にするだけでも、マッサージでほぐすだけでも改善しにくいのが特徴です。適切な範囲で体を動かしながら、根本にある骨格のゆがみを整えていくことで、滞った循環が戻り、過敏になった神経も落ち着いていきます。長く続く腰の重だるさも、正しいアプローチで変えていくことができます。

「安静にしていても腰が重だるい・痛い」タイプの詳しい解説は、
腰痛症状ページの該当タブでもご確認いただけます。
→ 腰痛症状ページはこちら

この記事を書いた人

整体院アクシス 院長 笹井公詞

2005年11月、一宮市に「整体院アクシス」を開院。
腰や肩の痛み、手足のしびれなど、体の不調に苦しむ人のために、骨格矯正を中心とした整体施術で地域に貢献。これまで延べ43,000人以上のお客様の健康に携わる。

院名:整体院アクシス
住所:愛知県一宮市富士3-9-18
TEL:0586-25-5707
HP :https://hcc-axis.com/

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